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仕事術ブログを止めた理由と、AI時代に再開する理由

目次

2023年、ぼくはこのブログをほぼ止めました。生成AIが登場し、一般論の仕事術に意味がなくなったと確信したからです。

そのぼくが3年後に戻ってきた理由は、シンプルです。「AIが答えられない領域」が自分にはある、と確信したからです。

なぜブログを止めたのか
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2017年、「NAEの仕事効率化ノート」として仕事術ブログを始めました。当初の動機は純粋なものでした。自分が学んだことを整理したい、書くことで自分の考えを鍛えたい——そういうシンプルな動機です。

「ビジネス書の言い換え」に気づいた
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転機は本の出版でした。ブログを契機に単著を出すことになり、自分の考えを体系化する作業を進めていくなかで、ある不快な気づきが生まれました。

「ぼくがやってきたのは、世の中に溢れるビジネス書と同じことを、自分の言葉で再解釈しているだけだ。」

ビジネスノウハウ本の輪廻。車輪の再発明。当時はそういう感覚でした。体系化すればするほど、既存の知の構造と自分のやっていることが重なって見えてきた。書く楽しさは、その気づきとともに急速に冷えていきました。

ちょうど本業で立場が変わるタイミングも重なりました。「これまで積み重ねた経験は言語化しきった。これからは自分が学ぶ立場だ」という境地に至り、執筆はほぼストップしました。

AIが一般論の仕事術を陳腐化させた
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その後に来たのが、生成AIの台頭です。ChatGPTが登場した2022年末から、ぼくの認識は一気に変わりました。

一般論としての仕事術は、生成AIが余すことなく学んでいます。タスク管理のコツ、会議の進め方、報告書の書き方——そういった情報は、今や適切な問いを立てればAIがそれなりに答えてくれます。

整理すると、こうなります。「知っている」は誰でも即座に到達できる時代になった。仕事術を発信することの意味が、コモディティ化しきった情報を並べるだけなら、ほぼゼロになりました。

情報発信の意味が著しく薄まった。書く動機がさらに下がった。それが2023年頃の正直な状態です。

なぜ今、再開するのか
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それでも戻ってきた理由は、複数の経験が重なって生まれた確信です。

3年間、AIと仕事の関係を考え続けた
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2023年以降、ぼくは採用面接・中途採用の面接・イベント登壇といった立場に立つ機会が増えました。

そういう場では、自分の中の答えをはっきり出さなければなりません。「AI時代のコンサルティングとは何か」「仕事が奪われるのではないか」という問いを、参加者や候補者の前で曖昧なまま持ち続けることはできない。その切迫感が、考えを深める最大の動機になりました。

3年間、ぼくは頭を悩ませ続けました。そして、自分なりの答えが出つつあります。その答えを言葉にしたいという衝動が、再開の根本動機です。

「AI × 自分の一次体験」は書ける、書きたい
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「一般論の仕事術はコモディティ化した」という認識は、今も変わっていません。

ただ、AIを使った新しい働き方・価値の出し方については話が別です。AIとどう組み合わせるか、どこに人間の判断を残すか、チームのレバレッジをどう効かせるか——これらは、ぼくが本業で日々実験している固有の体験です。AIに聞いても出てきません。

特にぼくが注目しているのは「決める系」の領域です。AIは課題設定の仕方、問いの立て方、AIが動く環境の設計が勝負になる。そこは、組織論・部下育成など、これまで積み重ねてきた仕事術と非常に相性が良い。「作る系」ではなく「決める系」、「個人」ではなく「組織の生産性」——ここに、ぼくが書ける固有の領域があると確信しています。

実際に、本業でAI活用系の講師を担当し、Claude Codeで仕事のやり方が変わった話管理職のコンテキスト管理とAIの関係をこのサイトに投稿してみました。その結果、情報発信に価値がある以上に「これは自分の学びになる」という手応えを強く感じました。書く動機が戻ってきた、というより、新しい形で書く理由が生まれた感覚です。

書き続けてきたことが逆説的に資産になった
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もうひとつ、再開を後押ししたのは、予想外の体験です。

ここ10年で書き貯めてきた自分の考えや主張を、すべてAIに読み込ませてみました。すると、自分の核となる部分——価値観、思考のクセ、繰り返し戻ってくるテーマ——が、かなり鮮明に言語化されて出てきました。

正直に言うと、これは驚きでした。「書き続けてよかった」と強く実感しました。そして同時に、「これからも書き止めることが、AI時代における自分の資産になる」という確信に変わりました。

過去の積み上げが、AIによってはじめて全体像として見えてきた。これはぼくにとって、再開の大きな背中押しになりました。

これから書くこと・読んでほしい人
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このブログが何を扱うのかを、最初に明示しておきます。

テーマ:AI × 組織で「決める力」を上げる
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書くテーマを一言で言うと、「AIが当たり前になった時代に、組織でどう判断し、どう動くか」です。

具体的には、AIと人間の判断をどう組み合わせるか、チームのレバレッジをどう設計するか、管理職がAIをどう使って意思決定の質を上げるか——そういった問いを、ぼく自身の一次体験から書いていきます。

一般論の解説記事は書きません。「自分がこう試した・こう考えた・こういう結果になった」という記録だけを書きます。

加えて、AIツールそのものについても、ぼくなりの使い方・向き合い方を折に触れて書いていきます。汎用的なハウツーではなく、「なぜぼくはそう使っているのか」という判断の記録として。

こんな人に読んでほしい / 合わない人
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ミドル〜アッパーの管理職、あるいは組織の中でAIを使いこなそうとしている人には、参考になる部分があると思っています。「実行して成果を出す立場」で考えていれば、キャリアのフェーズは問いません。

一方、合わない人もはっきりしています。AIツールのハウツーを探している人、「すぐに使えるテクニック」を期待している人には、このブログは向きません。ぼくが書くのは手順書ではなく、判断の記録です。

正直に言うと、ぼく自身も「再開して本当に続くのか」という不安は残っています。本業の多忙さは変わっていない。書く時間が確保できるかどうかは、やってみないとわからない。「書きたい気持ちが戻った」と「継続できる」は別の話なので、再開の宣言をしながらも手放しで楽観はしていません。

まとめ:一次体験だけが残る
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「一般論の仕事術はもう書く意味がない」と気づいてブログを止めたぼくが、3年後に戻ってきた。

その理由は、AIによって価値がなくなった情報がある一方で、AIによって価値が際立つ情報もある、という構造を確信したからです。自分が体験した「決める系」「組織の生産性」の領域は、後者に属すると判断しました。

このブログが参考になる人は、ぼくと同じように「AIと仕事の関係をどう設計するか」を、自分ごととして考えている人だと思っています。

NAE
著者
NAE
IT戦略が専門の外資コンサル。「こうしたほうが早くない?」が口癖の効率化マニア。目指す人物像は三国志の左慈仙人。詳しいプロフィールはこちら

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