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外資系コンサルのキャリアで得られるのは「変化に即応する力」である

コンサルは変革の波をサーフィンする キャリアアップ

外資系コンサルティングファームで管理職をしています、NAEです。

ぼくがコンサルタントという仕事を選んだ理由は人助けをしたかったからでした。

それから10年弱、ぼくがまだこの仕事を続けている理由は、飽きないからです。

なぜ、コンサルは飽きないのか。

変化の中で生きるコンサルタントというキャリアを振り返ってみます。

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変化がない人生は嫌だった

ぼくはもともと飽きっぽい人間です。

1つのことを短期間で遊び尽くし、一通りやって飽きたら別のことに興味が移る、というタイプ。

1つのことが長続きしたことは少なく、またずっと同じことをやり続けるのは苦痛でしかない。

そんな性格だからこそ、アカデミアや「安定している」と言われていた仕事は受け入れられませんでした。

研究の道はあわない

ぼくの出身は情報工学系の大学院です。

修士で2年間同じ研究を続ける時点で非常に辛かった思い出があります。

なんとか研究成果を出して論文をまとめて・・・という段階で、担当教授からすごい勢いで博士課程への進学を進められました。

2年間ですらヒーヒー言っていたの、さらにもう3年間同じことを考え続けるなんて考えられない。生理的に無理。

半ば逃げるような勢いで修士卒での就職を決めました。

変化のない安定した仕事なんてまっぴらだ

就活の中で出会った、今でも忘れられない光景があります。

某シンクタンクのインターンで見た職場です。

みな固定席が与えられ、原則席替えはりません。

同じ部署の人と10年単位で付き合っていくのが当たり前の世界。

 

そんな中、50代くらいのシニアな社員が、使い古されたデスクで人差し指でキーボードを打っていました。

誰にも話しかけず、話しかけられず、ただ一人でキーボードを打ち続ける。

そして18時になると小声で挨拶をし、そそくさとオフィスを出て行きました。

 

後日、インターン世話役の若手社員に話を聞いたところ、返答はこうでした。

「入社7年目くらいまでに主任研究員に昇進できるかどうかがカギですね」

「うちはあまり新入社員を採用しないんですよ」

 

ああ、そういうことか。あの人は昇進コースから外れたのか。

そして人の入れ替わりも何もないまま、あの年になるまであのデスクで仕事をしてきたのか。

彼はこの先10年も変わらず同じ仕事をし続けるのだろうか。

 

申し訳ないけど、絶対この会社には入りたくないと思いました。

外資系コンサルは変化の連続である

そんな中、外資系のコンサル会社から内定をいただけました。

リーマン・ショックの前、超売り手市場だった時期です。

そこから、ぼくの人生には変化しかありません。

変化しかなくて、本当に飽きない。楽しい。

プロジェクトやメンバーがコロコロ変わる

まず担当するプロジェクトがバンバン変わります。短い時は2週間ペースで。

もちろん一緒に働くメンバーもです。その度に「はじめましてNAEです」から始まる。

クラス替えが日々起こっているようなもの。何度も何度も、人間関係をゼロから構築していく日々。

知らない人と喋るのが好きなぼくには持ってこいの環境でした。

仕事のお題がコロコロ変わる

プロジェクトが変われば考えるトピックも変わります。

サーバやネットワークを考えろと言われた翌週に、次世代の顧客サービスの全体像を描けと言われる。

もうしばらくするといつの間にか、セキュリティとマーケティングを同時並行で考えている。

飽きっぽいぼくでもキャッチアップが大変なくらい、本当になんでもやります。

クライアントがコロコロ変わる

相手をする業界やクライアントも当然変わります。

会社というものは面白いもので、それぞれ異なる価値観や風土を持っています。

あっちで通用した言い方がこっちでは全く通じない。

私服OKの会社もあれば真夏でもネクタイ必須のところもある。

これ、本当にいろいろな国を行き来しているような感覚でとても興味深い。

ビジネストレンドにあわせ自社組織がコロコロ変わる

また、ビジネストレンドの変化のあわせて自社の提供価値やサービス内容、組織構造が頻繁に変わります。

2~3年に1回所属部署の名前が変わるなんて普通のこと。

何回名刺を作り直したかもはやよく覚えていません。

IT戦略系のコンサルタントとして入社したはずが、今では全く違う肩書きになっています。

自分の立場がどんどん上がる

同時に、自分のコンサルタントとしてのキャリアも積み上がっていきます。

2~3年に一度は昇進し、社内での立場や責任範囲がガラッと変わります。

当然、話をしに行くクライアントも肩書もどんどん上になっていきます。

入社5年目のとき、クライアントのCIOにキツいダメ出しをして打ち負かした時は武者震いがしました。

 

人、プロジェクト、クライアント、市場、自社組織、キャリアステージ。

以上の6つの次元において常に変化が起き続けるのが、コンサルティングの世界。

なんとも楽しい世界でしょう。

外資系コンサルにおける変化は厳しい

変化が激しいということは、培ってきた自分の知識や経験がリセットされること。

ゼロからのスタートが日常茶飯事だということです。

いつも一年生からのスタート

新しいプロジェクトに行くといつも自分は一年生。最下位のスタートになります。

磨き続けてきた武器が全く通用しない世界を転々とするから当たり前ですね。

しかし自分が一年生なんて事情は、クライアントには通用しません。

あちらからすると「コンサルティング会社の管理職レベル」という単価の高い人間が来るんです。

「ぼく初心者ですいろいろ教えて下さい」なんて口が裂けても言えません。

堂々と振るまい、どうぞお任せ下さいという態度で臨まなければならないんです。

最速で学ばなければならない

しかし当然、態度だけではすぐ化けの皮が剥がれます。

最初の顔合わせで的外れなことを言ってしまうと、その後の挽回は非常に難しいもの。

そのため新しいプロジェクトに行く前には

  • 行先の業界やクライアントについてしこたま調べる
  • 業界のビジネス構造について本を買い漁って読みふける
  • 最新の業界のトレンドや話題を頭に叩き込む

など、ものすごい勢いのキャッチアップを求められます。

そうしなければ、そもそも土俵にすら上れないからです。

コンサルタントは学び続ける生き物である

つまり、コンサルタントがコンサルタントでいるためには、常に学び続ける必要があります

昔の漫画に「常にバイクで走っていないと死んでしまう病」というものが出てきましたが、まさにそれに近い。

学ばないコンサルタントはコンサルタントとして死んでいます。

学ばない=変化しないという選択肢は自分を死へ追いやるのみです。

変化できることが力になる

そんなコンサル業界において、飽きっぽいという自分の性格にかまけて7年間のらりくらりと生きてきました。

しかし、自分はただ目の前の変化に適応し続けてきただけだと思っています。

強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残る。

ダーウィンの言うことをそのまま実践してきた形です。

 

結果どうなったか?

ぼくには誰にも負けない専門分野と呼べるものは何もありません。

IT、セキュリティ、デジタルトレンド、カスタマージャーニー、マーケティング・・・

語れるものは多いですが、いずれも中途半端な器用貧乏だと言えます。

 

でもぼくはそれで良いと思っています。

なぜならば、特定のトピックを極めるかわりに変化に素早く適応するスキルを身につけていると自負しているから。

求められるものに応じて自分のスキルセットを再構成する。

素早くキャッチアップし、短期間で価値を出せるレベルに到達する。

そんな訓練を日々繰り返してきた結果、どんな仕事でもそれなりに成果を出せるかも?と思っています。

特定のスキルに賭けない、言わば究極のリスクヘッジです。

 

ビジネス環境が絶え間なく変わりゆく昨今、不連続な変化やDisruptionが日々起き続けています。

そんな世の中、変化に素早く適応するスキルこそ本当に重要なのではないかと思っています。

まとめ:生き残るために変化し続けよ

以上、外資コンサルの世界で生きてきた中堅社員の振り返りでした。

かのダーウィンは「変化するものこそ生き残る」と言いました。

これは生物の進化と自然淘汰の話ですが、名著「7つの習慣」に「第7の習慣:刃を研ぐ」とある通り、ビジネスの世界にも十分当てはまるアイデアです。

いるだけで自然と、刃を研ぎ続けられる。そんな外資コンサルという世界に興味を持っていただけたら幸いです。

参考 コンサルタントへの転職に強い「ビズリーチ」

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