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【外資コンサル就活】現役面接官が語る、不採用になった人の共通点

Up or Out アップ・オア・アウト キャリアアップ

某外資系コンサルティングファームで管理職をしており、新卒採用では2次面接を担当する立場のNAEです。

例年、多数の学生さんに面接にお越しいただいており、本当にありがたく思っています。

しかしその一方、残念ながら「コンサルとしての活躍は難しそうだ」と判断せざるを得ない方も数多くいらっしゃるのは事実です。

そこで今回は、不幸なマッチングを避けるため、そして今後の応募者の方々への情報提供のため、不採用とさせていただいた方に見られる共通の特徴を書いていきたいと思います。

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外資コンサルにおける人材採用の役割と重要性

外資系コンサルティング企業の競争力は、人材とスキルでほぼ決まります。

人材の質が高ければより競争力は増しますし、質が低下すればいとも簡単に他社に負ける世界です。

そのため外資コンサルでは、人材採用は将来の成長や事業継続にすら影響する、非常に重要な活動と位置づけられています。

だからこそ、応募いただいた方々が将来コンサルタントとして活躍が期待できるかを慎重に見極める必要があるのです。

エントリーシートやSPI、グループディスカッション(GD)やケース面接など、何段階も試験や面接を行うのは、これが一番の理由です。

外資コンサル新卒採用における2次面接の役割

ぼくの担当する2次面接=最終面接の一歩手前の個人面接は、数ある採用プロセスの最後の砦という位置づけです。

コンサルタントに資する素地を備えていることを前提に、スキルやマインドがコンサルタントに求められる水準・期待値にマッチするか判断するのが2次面接の役割です。

一言でいうと、能力観点での最終マッチングです。

したがって、言葉は厳しいですが、2次面接で不採用となる=コンサルタントとして活躍できそうにないと判断された、ということになります。

2次面接で不採用だった人の共通点

では、どのような人が2次面接で不採用とされているのでしょうか。

共通する特徴を列挙していきたいと思います。

教科書的なことしか言わない人

あらゆることを教科書に載っていそうな「よくあるパターン」にあてるだけで満足してしまい、そこから先の考察が出てこないタイプ。

フェルミ推定やフレームワークなど、いわゆる「地頭力」を訓練してきた意識高い系の人にありがちなパターンです。

分類・分析・分解は得意である一方、その先の示唆やメッセージ出しが苦手で、もともとの問いに対する答えまで行き着かない場合もあります。

よく勉強してるな、とは思うんですが、要因・原因が整理されたら次に聞きたくなるのはSo What?です。

すぐにそこまで行き着かない場合でも、「30秒だけ時間を下さい」などで一旦時間を取り、考えた結果を話してくれればいいのに、とも。

一番よく効く質問:「で、今の話の結論・主張ポイントなんですか?」

視点が固定or視野が狭い人

今の自分の得意分野に固執しており、その応用・転用ができない。転じて、自分の可能性を広げようというマインドに乏しいタイプ。

研究や勉強に力をつぎ込んできた修士、博士にありがちなパターンです。

ぼくも修士卒なので、現役生より2年多く費やしてきた研究生活で培ってきたものを活かしたい気持ちはわかります。

しかし、そもそも手持ちの知見を活かすのは仕事をする上では当たり前。それを抽象化して応用したり、他と組み合わせて新しいアイデアを創造したりと、その先を考えられるかor考えるマインドがあるか?という点こそ重要です。

一番よく効く質問:「で、それをXXに応用するとしたらどう使いますか?」

仮説思考に飛び込めない人

正解のある問題には強いが、正解のない課題に出くわすと思考がストップ&萎縮してしまい、知りうる知識に基づく仮説すら出すのも怖がってしまうタイプ。

いわゆる「お勉強」ができる人にありがちなパターンです。

「正しいこと」「Provenであること」に個室し、仮にでも前提を設定しその先の議論ができません。

何がまずいかというと、コンサルは正解のない課題ばかり解かされるわけです。
しかもクライアントが優秀な社内人材を使っても解けなかった難しいものばかり

今すぐにでも仮説思考ができろ、とは言いませんが、せめてそこに飛び込む勇気や気概は備えておいてほしいところです。

一番よく効く質問:「日本が世界経済から隔絶されたらどうなると思いますか?(など、ぶっ飛んだ質問)」

何が言いたいのかわからない人

言葉は流暢に出てくるものの、話が整理されておらずストーリーや結論がわからない。いわゆるプレゼン能力に難ありなタイプ。

バイトにしろサークルにしろ、これまで主に一人で事を成してきた人にありがちなパターンです。

考えたことを全部言おうとして、まとまらず失敗するのもこの部類です。

コンサルに限らず、仕事のほとんどはチームプレイであり人を動かしてなんぼ。明確にものごとを伝えられることはその前提条件です

考えたことの中で何が重要なのか、伝えたい・伝えるべきことは何か。結論から話し、その理由は3つ・・・といったお作法を使うなりして、話し出す前に頭の中で整理できていてほしいところ。

一番良く効く質問:「では今の話を10秒にまとめてもらえますか?30秒で話すとしたらどう話しますか?」

質疑のキャッチボールが不得手な人

平易な言葉で簡単な質問をしても、その意図を正しく理解していただけず、斜め上の答えを返してしまう。オリジナリティや天才肌という感じな人にありがち。

問いに答えた上でプラスアルファでなくはじめからプラスアルファだけ答えてしまったり、結論だけ言ってそこに至るストーリーをすっ飛ばしてしまうのもこのパターンです。

ものごとを前に進めるためには、お互いの理解を深めるコミュニケーションが必要です。

自分の考えを自分の思考に沿ってアウトプットするのではなく、相手が知りたいことは何なのかを正しく理解し、相手が理解できるように答えること。

そのうえで、互いの認識を確認しながら楔を打つようなコミュニケーションが取れないと、人を動かすことが仕事のコンサルタントは務まりません。

一番よく効く質問:「で、ぼくの質問に対する答えはなんですか?」

これらは訓練で乗り越えられます

さて、これらの特徴はいずれも練習・訓練をすれば乗り越えられるものです

生まれ持ったものではなく、後天的に身につけることが可能なスキルやマインドです。

したがって、今の自分がこれらに当てはまるからといって、コンサルタントへの道を諦める必要は全くありません。

むしろこれらを鑑に自分の状態をセルフチェックし、足りない部分がないかを検証し、積極果敢にチャレンジしていただきたいと考えています。

どんな人がコンサルに向いているのか

では逆に、どんな人ならコンサルに向いているのでしょうか。

コンサルといえどスタイルはさまざまなので、一概に言うのが難しいところです。

なのでここでは、事例・情報共有として2つの記事を紹介します。

外資コンサルの持つ資質

18人の同僚コンサルを対象に、コンサルの持つ資質を分析した結果を下記記事で公開しています。

記事内で紹介している「ストレングスファインダー」は、資質を見極めるためのツールです。

2000円くらいする本を買うとネット診断が受けられるので、上記記事の結果と自分の結果を比べてみたい人はチャレンジしてみてください。

診断に2000円も出せない……ということであれば、無料で受けられる「グッドポイント診断」というものもあります。転職者向けのサービスですが、新卒でもやっておくと参考になると思います。

コンサルとはこうあるべき論

また、ぼく個人の考える「コンサルトはこうあるべし」像を次の記事にまとめています。

あくまで1つの「コンサル像」の事例にすぎませんが、共感できる方はおそらく、ぼくと似たタイプのコンサルタントになれるかもしれません。

まとめ:ご応募お待ちしています

以上、外資コンサルの現役面接官が不採用にした人の特徴まとめでした。

外資系コンサルティングファームへの就職を目指している方がいましたら、ぜひ応募いただければと思います。

2次面接でお待ちしております。

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