外資系コンサルティング会社で管理職をしているNAEです。
コンサルって、悪くいうと成功者に巣食っておこぼれをもらう寄生虫かもしれない。
なんて自虐することがありますが、今回はそこらへんについて。
コンサルはなにをやっているのか
コンサルのミッションは、第三者の立場からクライアント企業の人や組織を動かし(動いてもらい)、よりよい成果をあげてもらうことです。
目指すべき方向がわからなければ、あらゆる手がかりを総動員して脳みそ絞って考えます。
未来像はハッキリしているけど効率的な道筋が見えなければ、先を照らすライトになります。
未来に行く体力がなければエンジンになって後押ししますし、なんなら一緒に走ります。
行った先で立っていられる自信がなければ、安定するまで隣で支えます。
コンサルとはそういう存在です。
なぜコンサルという仕事が成り立つのか
さて、これらが全部自社の人材でできるならコンサルなんて必要ありません。
自分ひとりだけで目指す姿、効率的な道筋、変革をやりきる体力、その後の安定化…すべてをまかなえるなら、支えなんていらないです。
でも、世の中そういうパーフェクト企業ばかりじゃありません。
ビジョン作りに疎い、戦略が弱い、スキルや頭数が足りない、他社事例や第三者のアドバイスがほしい…様々な理由で、企業は外部の知見やスキルを頼るんです。
要は、変革したいけど変革できないというギャップを埋めるからお金くださいね…というのが、コンサルの飯の種です。
変革に積極的な成功企業がコンサルの主要客
つまり、変革に積極的で、変革を実現させる覚悟があって(予算が出せて)、コンサルにお金を出す余裕がある企業がコンサルの主要なお客様、ということになります。
逆に、あまり経営体力がなく変革のための予算が取りづらい。今の事業運営にあっぷあっぷだ…という企業さんは、コンサルを雇う余裕はないでしょう。
なんせ、コンサルに払うフィーは高いんです。人によっては人月単価1000万オーバーとかザラにいます。(もちろんそれだけ価値ある高品質なアウトプットをお約束するんですが…)
要は、お金を持っている≒ある程度事業で成功している企業さんこそがコンサルのクライアントですよ、と。
コンサルは成功企業の寄生虫なのか
とこうしてみると、「成功者にすりよって甘い汁のおこぼれをもらうだけの寄生虫かよクソコンサル風情が」という声が聞こえてきそうです。
そう言われるとぐう値の音も出ません。
実際に成功している企業様の利益の一部をフィーとしていただいているわけです。
それを甘い汁をすする行為と呼ぶならその通りです。
われわれもビジネスでやっているもんですから、先立つものがないとどうしようもないわけで。
コンサルは「ミギー」だ
ただ言いたいのは、コンサルは寄生虫じゃなくて寄生獣だぞということ。
単に寄生して養分をもらうだけでなく、宿主に戦い生き抜く力を与えるんだぞと。
マンガの寄生獣ではほとんどの「パラサイト」が宿主である人間の頭を喰らいますが、良識あるコンサルは良い寄生獣なのでそこまでしません。
クライアントの成長を助け、ゴールに至るための血となり肉となるのがコンサルです。
寄生獣の主人公「シンイチ」の血管から全身に流れて消え、驚異的な身体能力を与えた「ミギー」のように、クライアントと一蓮托生、一緒に歩いていくのがコンサルだと思っております。
コンサルに向いている人
では、どのような人がコンサルに向いているのかと。
飽きっぽい人、キャッチアップが早い人、そして人好きである人だと断言できます。
飽きっぽい人
ひとつは、飽きっぽい人です。
同じオフィスの同じ机で、同じメンバーと同じような仕事をずっとこなす。
そんな仕事生活は絶対に飽きるし嫌だ、という人はコンサルに向いています。
キャッチアップが早い人
次に、キャッチアップが早い人です。
複数のクライアントを渡り歩くんですから、変化の波をサーフィンする中で新しいスキルをいち身につけ、早く価値を出せる人こそコンサルに向いています。
人好きな人
最後に、人が好きな人です。
コンサルは企業(クライアント)に動いてもらい、成果を上げてもらうことが使命。
その足元をなす一人ひとりの人を動かす力、人を好きになる力こそコンサルの馬力のもとです。
同僚コンサル18人の資質を分析した結果もそう語っています。詳しくは下記記事にて。
コンサルに向いていない人
逆にコンサルに向いていない人もいます。
新卒採用での話にはなりますが、2次面接で落ちていくコンサルに不向きな人の特性をまとめています。
まとめ:いいコンサルに会えますように
以上、コンサルは寄生虫だけど、いい寄生虫だし、向いている人と向いていない人がいるよ、というお話でした。
といっても、世の中いろいろなコンサルがいますので、本当かどうかはご判断ください。
いいコンサルに巡り会えますように。
コメント