仕事をしていると日々、いろいろな課題・問題が降りかかってきます。
ときには次元の違う難しいものがいきなり現れ、ピンチに陥ることがありますよね。
そんなときななめ上のアイデアで状況をドラマチックにくつがえせるとカッコいい。
しかしそれは類まれなる機転や才覚を持つ人のなせるワザ。
ぼくはそんなタイプじゃないので、対処するのにいつも苦労しています。
使うテクニックのひとつが「そもそも論」です。
そこで今回は「そもそも論」について
- そもそも何なのか
- いつ使うと有効なのか
- 具体的な使い方は
- 失敗しないコツはあるか
について、お話します。
そもそも論の意味
そもそも論とは、「そもそも」という言葉からはじまる質問を通じて一歩引いた視点からものごとを見直すことをさします。
仕事はざっくりいうと
- なぜそれをなすべきか
- 何をすべきか
- どうするればできるか
の3要素が階層的に連なったツリー構造をしています。
WhyからWhatへ、WhatからHowへ。
このWhy、What、Howの階層をWhyに向かって上に上がっていくのが「そもそも論」のイメージです。
そもそも論を有効に使うコツ
「そもそも論」は、特にものごとが想定通りにうまくいかないリスクに直面したとき=八方塞がりが見えてきた状況で使うことが多いツールです。
ピンチにおちいりそうな今の状況、本当に八方塞がりなんだろうか。
視野を広げてみると意外な抜け道があるかもしれない。
実は行き止まりに入ってしまっただけで、少し戻れば正しい道に戻れるかもしれない。
向こう1週間だけ見ると左に行くのが正解だけど、3ヶ月くらい先を見据えると右のほうが正解かもしれない。
もっと視野を広げると、本当は右左の問題は本質的ではなく、上に向かうのが正しかったりする。
このように、視点の転換を用いて本当に正しい方向を見極める必要を感じたときがそもそも論の使いどきであり、最も有効なタイミングです。
そもそも論の使い方
そんな状況で、たとえば以下のような質問をしてみてください。
そもそも論の使い方を雄弁に語る、代表的な質問例です。
- ピンチに陥る今の状況はそもそも正しいのか?
- そもそもこの仕事を進める前提条件は満たされているか?
- そもそもこの仕事の目的はなにか?
- そもそもこの仕事を取り巻くビジネスで実現したいことは?
How、What、Whyの階段を上がっていますね。
視野を広げ、視点を高くして、今の状況を鳥の目で見ているイメージです。
そもそも論の注意点
そもそも論はより本質的な課題や目的に立ち返るためのツールですが、使い方を間違えると痛い目を見る諸刃の剣でもあります。
そもそも系の質問をぶつける前に考えておきべき点を挙げます。
代案を持つ
「そもそも論」を出す際は、必ず正しいと論拠を持って主張できる意見や仮説をセットで持っていくようにしましょう。
疑問を投げかけてあとは知らんぷりでは単なるクレーマーです。
- そもそもこれ正しい?
- こうする方がいいと思う
- その理由は…
の3点セットを揃えて、建設的で前向きな議論をしましょう。
本質を外さない
「そもそも」という言葉でHow/What/Whyの階段を上がっていく行為。
良く言えば本質への回帰ですが、悪く言えば前提をくつがえす開き直りに見られます。
要は、本質を外した「そもそも論」はただの屁理屈ということです。
たとえば、マクドナルドの売上が上がらないというピンチ(課題)があるとしましょう。
そこで
「そもそもハンバーガーを売るのが間違いだ。スマホを売れ」
なんて言っている人がいたら、どう思います?
ピンチの時に屁理屈でその場を乗り切っても本質的な解決にはなりません。
のちのち余計に状況を悪くしてしまいます。
そもそも論は、ものごとを正しい方向に導くためにあることを忘れないようにしましょう。
まとめ:ピンチのときこそ本質を見極めよう
自分の視野を広げ、本質的な課題を浮き彫りにし、軌道修正を行うきっかけづくりをするツールであるそもそも論。
八方塞がりになったとき、実は自分やまわりの誰かが、本質から外れたことをしている可能性があるものです。
つまりピンチのときこそ、本質を外さない「そもそも論」で道をひらく人が輝来ます。
三流はピンチに溺れ、二流はピンチを乗り越え、一流はピンチをチャンスに変える。
凡人でも一流になるために、1つ1つワザを覚えていきませんか?
以上「そもそも論」の解説でした。
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