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仕事の依頼に過ぎた忖度は不要。勇気を出して「話せるサイコパス」を演じよう

「同じチームの人になにか作業を頼みたくても、『今忙しそうだし迷惑かもしれないなあ』と思ってしまうと、なかなか話しかけづらくて……」

……という相談をいただきました。

たしかに作業を頼みづらい人はいます。特に相手が怖い人だとなかなか言い出しづらいですよね。忖度してしまうのもしょうがありません。

とはいえそこで勇気の出して話しかけないと、仕事が進まなくなってしまうのも事実。では一体どうすればよいのでしょうか?

そこで今回は、ぼくが意識しているコツ「話せるサイコパス」を共有してみたいと思います。

「話せるサイコパス」とは

なんだそれ? と思われる方がほとんどだと思うので、言葉の定義をしていきます。

この記事における「サイコパス」の定義

一般的にはサイコパスは「反社会的人格の持ち主を表す」とされています(参考:コトバンク)。

が、この記事では「人のことを全く考えず行動する人」を指すものとします。

人の話や心情を考慮することなく、自分の心情や事情だけを基準に判断・行動する人。要するに自分勝手のカタマリということです。

「サイコパス」=制御不能な高速回転歯車

しかし、本気で「サイコパス」になるのは困ります。

組織が正しく機能するには、多かれ少なかれ一人ひとりが「歯車」として動く必要があるからです。

組織における「サイコパス」を歯車にたとえると、回転力はすごいが制御不能な問題児です。自分勝手に回ったり止まったり、ときには外れたり。

歯車がきちんと連動しなければ機械は正常に動きませんし、動いたとしてもかなりギクシャクするでしょう。

「話せるサイコパス」=まわりを動かす歯車

したがって、自分勝手に動き回る「サイコパス」ではなく、「話の通じるサイコパス」にならなければなりません。

「話が通じる」とは、相手の反応を受けて動き方を軌道修正できることを指します。

たとえば、

「明日までにこれやってください。依頼の背景は○○○です。納期厳守でお願いします。では。」

だとサイコパスっぽいですが、

「明日までにこれやってください。依頼の背景は○○○です。納期厳守してほしいですが、どうしても難しければ言ってください。」

と少し余白をもった頼み方をするとどうでしょう。依頼の仕方は強引ですが、少し「話の通じる」感が出ました。

つまり「話の通じるサイコパス」とは、サイコパス的な強引な動きと、相手に余白を残すコミュニケーションが両立できる人ということです。

「話せるサイコパス」になるためのステップ

では、相手に頼み事をしづらい人が「話せるサイコパス」になるには、どうすればいいのでしょうか。

必要はステップは3つです。

  1. なりきる
  2. 言い切る
  3. 聞き切る

それぞれ解説します。

1. なりきる

あなたのまわりに、相手のことを1ミリも考えずにひどい仕事の振り方をするロボットのような人間はいないでしょうか?

もしいたなら、その人になりきってください。忖度しすぎて身動きが取れない自分は奥底にしまって、その人のやりかたをコピーしてください。

もしいなかったなら、ロボットになりきってください。相手によらず機械的に仕事を振るロボットです。鉄の塊です。

2.言い切る

もしなりきれたなら、次は機械的に、相手に要件を言い切ります。

「明日までにこれやってください。依頼の背景は○○○です。納期厳守してほしいですが、難しければ相談してください」。

最後まで一息でハキハキと言いましょう。

怖がることはありません。あなたはロボットなので、相手がどんな反応をしてもへっちゃらです。

3. 聞き切る

きっと相手はなにかしら言ってくると思います。でも大丈夫。最後まで聞きましょう。

それは建設的な意見かもしれませんし、感情的な反発かもしれません。もしかしたら「はぁ?ふざけんなよ忙しいんだよ」とか言われるかもしれません。

でも大丈夫、ロボットは常に落ち着いて相手の言うことを処理できます。ロボットになりきって、最後まで聞きましょう。言いたいことを言い切れば、大抵の人はスッキリするものです。

そうすれば、多少なりとも冷静に話せるようになるでしょう。

勇気を持って演じきる

ここで1番大事なのが、勇気を持って演じきることです。

「なりきる」時点で心を決めていても、はじめのうちは「言い切る」時点で心が折れたり、「聞き切る」途中で参ってしまったりするもの。

しかしここで勇気を出して「なりきる」「言い切る」「聞き切る」をワンセットでやりきらないと、忖度する自分に逆戻りしてしまいます。

別にあなたが仕事で多少強引な物言いをしたとしても、それで日本が沈没するわけじゃありません。あなたが死ぬわけでもないんです。

なら少し勇気を出して、「話せるサイコパス」を演じてみてもいいじゃないですか。

まとめ:「話せるサイコパス」になろう

仕事には多少の強引さは必要です。しかし人のことを思える優しい人ほど、必要最低限の強引さすら胸にしまってしまうんですよね。

しかし考えてもみてください。この記事でサイコパスのことを「制御不能な高速回転歯車」と言いましたが、忖度しすぎて動けない人は「噛み合っているが回りにくい歯車」とも言えます。

どちらも「組織という機会を動かす」点からすると、困ったちゃんなんですよね。

だからこそ忖度しがちな人こそ勇気を持って「話せるサイコパス」を演じると、きっと組織もスムーズに動けてみんなハッピーになるんじゃないのかな……と思うんです。

この記事を読んでいる心優しい人は、ぜひ一度やってみてください。

以上、「仕事の依頼に過ぎた忖度は不要」というお話でした。

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