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誰が言うかと何を言うかのどちらが重要か?

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自称経営コンサルタントのショーン川上さんが経歴詐称で吊るし上げられています。

参考 ショーンKの詐称まとめ 学歴に経歴も嘘? 活動自粛へ – エキサイトニュース

ただでさえ響きの怪しいコンサルという肩書き。本物のコンサルタントとしてはそのイメージをさらに下げることは勘弁願いたい・・・

と思う一方で、発言者の経歴や肩書きがいかに発言の信頼度に寄与するかを知ることにもなりました。

さて、このニュースを追っている中で気になったコメントを見かけました。考えるところがあるのでまとめます。

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「何を言うか」がフォーカスされるのは理想

そのコメントがこちら。

「言ってることが正しければ経歴なんて関係ない」

うん、正しい。正論だと思います。

うちの会社にも「正しいことを素直に考え素直に話せ」という文化があります。

たとえ1年目の新卒でも本質的に正しい発言であればパートナーでも言うことを聞くべき、というものです。(もちろん文脈を考えない正論吐きは論外)

意見や考えそのもの、つまりコンテンツにこそ価値があるのであって、発言者の属性値は大きな差別要素にはならない。そういう考え方です。

これは素晴らしいマインドではあるのですが・・・

「何を言うか」のみで議論するには前提がいる

多くの人は「言っていること+背景情報」で判断してしまいます。それが人の価値観のデフォルトなんですよね。

一方、「何を言うか」にフォーカスした議論をするには、その場いる人全員が「言っていることそのものが大事」というスタンスになっている必要があるんです。

そこを無視して「言っていることがすべて」なんて言っても何も意味がありません。

たとえば

  • 「人生に学歴は関係ない」(中卒ベンチャー社長)
  • 「人生に学歴は関係ない」(中卒ニート)
  • 「1時間以内で配送します」(Amazon)
  • 「1時間以内で配送します」(楽天)
  • 「未来の子どもたちのために」(黒柳徹子)
  • 「未来の子どもたちのために」(アグネス・チャン)

受けるイメージ全然違いますよね。同じ言葉でも発言者やその人の背景が違えばこうなるんです。

発言者の属性や背景情報、つまり「誰が言うか」はこれほどまでに威力があるのです。

「誰が言うか」を欺く経歴詐称は信頼への裏切り

発言者の言葉が信頼に値するかどうか。

この文脈において、発言者の雰囲気やトーン、過去の経験など「言っていること」以外が持つ力は大きい。

しがたって、経歴詐称は受け取る側の信頼を裏切るという意味で重罪なんです。

「言っていることは正しいから〜」とコメントをしている人は、たぶん彼の言葉を信頼していた過去の自分を擁護しているだけなんでしょう。

過去の自分を否定するのは恥や痛みを伴うものです。

まとめ:誰が何を言うかこそ重要

というわけで、何を言うかよりも、誰が言うかが重要だというお話でした。

かのイチローも、とあるインタビューでこのような言葉を残しています。

「しかし結局、言葉とは『何を言うか』ではなく『誰が言うか』に尽きる。その『誰が』に値する生き方をしたい」

言っていることが正しいことを前提に、それを裏づける信頼を得られることを目指したいですね。

 

「誰が言うか」は社会、特に組織の中で人を動かすパワーのなかの「実力」「人徳」が特に効いてくる部分です。

https://work.naenote.net/entry/3-powers-boss-and-members

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