過労で倒れて数日。
時短勤務で毎日出社するつもりが、全く動けず全休をもらう日が続いています。
出勤なんて軽いし、仕事だってこなせる。負荷だけ調整すればいける。
・・・そう思っていた自分は甘かった。
倒れるという状態を甘く見てはいけない。
今回は実際に過労で倒れたぼくが、倒れた人はどんな前兆があり、どんな症状が出るのかを実体験をもとに解説しようと思います。
過労で倒れる理由と前兆
ぼくが過労で倒れた理由は、炎上プロジェクトです。
連日の深夜残業+休日出勤で休みなく働いた結果、動けなくなりました。
詳しい経緯や前兆は下記記事にまとめています。
過労で倒れた人の症状
頭と身体は正直なもの。
「お前は残りライフが1なんだ」という事実を突きつけてきます。
実際にどんな状態か、具体的に書いてみたいと思います。
当てはまる人はぜひ過労を疑ってください。
通勤電車に乗ったら気力体力が尽きる
通勤電車に乗った瞬間にHPゼロになります。
過労で倒れたといっても散歩くらいはできるもの。
しかし通勤電車のような気力体力精神力を喰らう悪魔の空間はダメです。
身を置いた瞬間、身体のだるさがピークに達します。
頭にはもやがかかり、顔の肉に重力を感じ、手足が1.5倍くらい重く感じる。
目はうつろ。なんとか立ってはいるものの、立つのに必要な筋肉以外は脱力状態。
電車に乗った瞬間、頭の中は「どこでもいいから早く座り込みたい」でいっぱい。
たぶん人から見たらゾンビのように見えるはず。
そんな状態で仕事の戦力になるわけがありません。
そんな人は仕事で前線に立ってはいけない。
少しでも睡眠が足りないとだるい
通常時なら特に気にならない、ほんの少しの睡眠不足。しかし過労状態では違います。
全身にスライムがへばりついているようなだる重さに見舞われます。
圧倒的に動きが緩慢になるんです。身体だけでなく、注意力や集中力など頭の動きも。
通常時の60%くらい動ければ御の字じゃないか、くらい。
ぼくの場合、過労が原因で睡眠障害で夜も2時間に1度は目が覚めてしまっていました。
そのため、ほぼ毎日が睡眠不足の60%出力。要するに常にレベルが半分になった状態でした。
期待されているのは100%の働き。しかし実際は60%。
こんなんで戦力になるはずがありません。
だるすぎて目の焦点があわない
見ようとしているところに焦点があいません。
いつのまにか焦点がずれており、気づいたときに慌てて戻す、ということをくり返します。
焦点をあわせられないわけではなく、焦点をあわせること自体を意識して頑張らないといけないという感覚です。
普段であれば全く意識せずに動かせる目の周りの小さな筋肉でさえ、意識しないと動いてくれません。
全身が疲れに包まれている。目の周りの筋肉さえもそんな状態である。
まさに身体が休めと全力で訴えてきているんです。
無意識に息が止まるときがある
過労状態になって一番増えたのがこれ。
脱力感に包まれてぼーっとしていると、いつのまにか息が止まっています。
息すら面倒くさがるレベルで身体が疲れているんです。
そして、無呼吸の間は頭に酸素が届きません。頭が働くわけがないんです。
愛読書である脳と気持ちの整理術に「意欲がほしければ脳に血を巡らせろ」とあります。
過労の人が頭がボーッする原因はコレができていないからなのでしょう。
過労で倒れた人は瀕死かつ状態異常
残りライフが1という状態。
RPGであれば普通に動けるし会心の一撃だって出せます。
しかし、現実世界ではそうはいきません。
少し動いただけでもだるい。少し睡眠が足りないだけでもだるい。
目の焦点があわない。無意識に息が止まる。
どう見ても瀕死かつ状態異常ですよね。人から見れば「今すぐ休んで!」レベルです。
過労の前兆とも言えるこれらの症状が出てきたら、休む方向で調整を始めるべき。
心が元気なときこそ意図的に休んでほしい
「頭や身体は疲れていても、心は元気だ」
「気持ちの問題だから、とにかく働こう」
「過労で休みをもらったけど、せっかくだから家族と出かけよう」
・・・まじめで責任感の強い人はこう思ってしまうんですよね。
実はこれ、ぼくが過労で倒れる直前&直後の思考パターンです。
とても危ないので、ぜひ意識して休んでいただきたい。
「心は元気」が一番危ない
ぼくも過労で倒れながらも翌日からアクティブに動こうとしました。
- せっかく時間ができたんだからいろいろやりたい
- 家族と過ごしたいし、やりたかったこともやりたい
- ずっと仕事に奪われてきた家族との時間を取り戻したい
こうして疲れた頭と身体にむち打って、家族をお出かけに連れて行っていました。
結果どうなったかというと、出先で動けなくなりました。
妻と子供を連れて目的地に到着し、一息ついた瞬間に椅子から立てなくなりました。
結局、少し休んで回復したら家にとんぼ返り。帰宅したらベッドにダイブ。
その日は何もできず過ごすことになりました。
そうなると「なんて自分は役立たずなんだ」という気持ちに襲われるわけですね。
で余計に気落ちして動けなくなる。まさに悪循環です。
かりそめのやる気に負けてはいけない
うつ病の人が、少し調子がよい日にアクティブに動きまくった結果、症状が悪化してかえって完治が遠のいた。
・・・なんて話を、ぼくはよく耳にしていました。
「当たり前じゃんそんなもの」
「少し元気だからってフルパワー出したらすぐガス欠だろ」
と思っていたにもかかわらず、自分もそのパターンにハマっていたのです。
自分のことを棚に上げ、頭と身体の悲鳴を無視していたんですね。
頭と身体がついてこないかりそめのやる気は絵に描いた餅です。
やる気があっても実行できなければ、人に迷惑をかけるだけ。
だからこそ、素直に頭と身体と対話してほしい。そして意図的に休んでほしいと思います。
倒れたいと思ったときにやるべきこと
身体が重く頭の回転が鈍いなど、ぼくと同じような状態になっている方へ。
すぐやるべきことをお伝えします。
まわりからどう見えるか聞く
まず、自分がどう見えるかをまわりの人に聞いてください。
過労の人は自分の状態を正しく認識できません。「自分は疲れてない」と思ってしまうんです。
だからこそまわりの目を借りましょう。あなたの不調やささやかな変化、意外と勘づいているものです。
ベッドにダイブし、そのまま仕事を休む
もし過労状態と判明したら、すぐにベッドにダイブしてください。
そして仕事を休んでください。最悪、無断欠勤でも構いません。
このままムリに働き続けて身体や心が壊れたら元も子もないんです。
まずは身体の言うことに耳を傾け、身体の声を聞いてください。
心療内科に駆け込む
もし過れそうになったら、心療内科に駆け込んで診断書をもらってください。
心療内科は怖いところではありません。自分を守ってくれる場所です。
診断書は、あなたを激務から守ってくれる最強の盾なんです。
会社の外の世界に目を向ける
仮に元気が残っているなら、会社の外の世界を眺めてみてください。
過労の原因が会社なら、数日休んで回復してて復帰しても、遠からず元の状態に戻るだけです。
文化や風土は企業によって180度違います。穏やかに働ける場所や働き方ができないか、「ビズリーチ」や「レバテックフリーランス」あたりで情報収集だけでも始めておきましょう。
加えて「グッドポイント診断」をやっておくと、自分のことがよくわかるため、情報収集もやりやすくなるでしょう。
まとめ:倒れたいと思ったらすぐ手を打とう
過労とは残りライフが1の状態です。
そこで無理に働き続けるのは、自分の最大HPまですり減らす行いだと思ってください。
最大HPが1になると再起不能になります。少し無茶をしてでも休みをとるなり手を打つなりして下さい。
ぼくは結局、復帰まで10ヶ月ほどかかりました。対処の早さで回復の早さが決まるのです。
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